2013/11/23

超絶技巧の第10番のAllegro agitato moltoの意味とは?




大好きなルガンスキーとポリーニの演奏を聴いてみました。
どちらも甲乙付けがたく、気質の異なるピアニストの解釈を論じるのは如何な物かと自分でも思うのですが、ポリーニのあのテンポの速さの論拠が未だ見つからず、また、ヘンレ版の楽譜を見ては、自分が弾けたらどう演奏するか考えています。

ポリーニはもともとこの曲はルガンスキーらのようなテンポで演奏していたようです。
それがいつからか、だんだんと速くなり、今のテンポに落ち着いたと、あるファンの方の
サイトで知りました。

正攻法でいうと、ルガンスキーのような演奏が正しいのかもしれません。
しかし、作曲家になりたかった、ショパンコンクールで優勝してピアニストへ道を切り替えたポリーニが、物理や数学が大好きなポリーニが、敢えてテンポを速くしたというのは、何かテンポ設定上の計算を発見したからではないかと思います。

わたしはこの楽譜が4分の2拍子であること、agitato moltという表記に引っかかりを覚えます。この曲を速く弾けるということはものすごいヴォルトオーソだということは一目瞭然です。きっとルガンスキーもおちゃのこさいさいかもしれません。
リストというと、テクニックは当時はすごいものでしたが、今と比べたら、それは比較になるものではない、とどこかのサイトで読みました。確かにそうかもしれませんね。
このyou tubeで、以前ブラームスの自演(蓄音機)の演奏を聴きました。とぎれとぎれでしかないので、正確なことは把握できませんでしたが、ブラームスはかなりの腕前ですが、腕前よりも詠うことを前提に演奏しているように感じられました。
だとすれば、19世紀末頃の演奏法は、情感に重きを置いていたのではないでしょうか。
スクリャービンとかドビュッシーとかグリーグの自演もそうですよね。
ラフマニノフのテクニックは19世紀〜20世紀では最大のものだと思いますが、
演奏はほぼ情感に重きを置いていると思います。
それから、19世紀の16分音符の演奏法です。わたしはどうしてこの演奏法が生まれたのかは知りません。音楽を専門に勉強した訳ではなく、ただ現代の奏法をピアノの講師より学んだだけですから。ただこの演奏法が主流だったことを考えると、
Allegro agitato moltoで演奏するということは、少なくとも遅くはなく、むしろ速めだったのではないかと、今しみじみ楽譜を見ながら感じるのです。

ラフマニノフの前奏曲23-5の演奏を思い起こしてみること。
ラフマニノフのリストやショパンの演奏を思い起こしてみること。
そこにすべてのヒントがあるように思います。

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